3M滑り止めテープの施工マニュアル

1.施工時の諸注意

施工温度

施工時温度は10℃ 以上のできるだけ暖かい温度で施工してください。10℃未満ではセーフティ・ウォーク™すべり止めテープ粘着剤の接着力が極端に低下しますので、接着できないか、後日はがれる確率が高くなります。

冬季などの低温時施工では、ドライヤーやバナー等のヒーターでセーフティ・ウォーク™すべり止めテープだけでなく床側の温度も上げてください。施工温度が上げられない場合は、施工日を延期ください。

 

施工時の天候

屋外の施工では、雨天時は施工面の濡れによって接着に悪影響を及ぼします。

雨天時は雨水等が飛散して施工面を濡らしたり、内部に染みこむことで接着力の低下を招く場合があります。

このような気象条件で十分な雨水の浸入対策が不可能な場合は施工日を延期ください。

 

施工面の清掃・洗浄

施工面は汚れを確実に除去し、乾燥させてください。油、グリス、ホコリ、離型剤の除去に心がけてください。特に洗剤を使用した場合には水洗いを行い、例えば3M™ クリーナー30(天然油脂成分)等を使用した後は必ずアルコールで残渣の除去をお願いします。洗剤成分(界面活性剤・天然油脂等)が表面に残存しているとセーフティ・ウォーク™ すべり止めテープの接着力が低下しはがれる可能性があります。金属に付着したサビ等はサンドペーパー等で落としてください。

 

2.貼り付け施工の注意

セーフティ・ウォーク™ すべり止めテープの粘着剤を施工面に密着させるため、必ず圧着をしてください。

ゴムローラーでセーフティ・ウォーク™ すべり止めテープ表面から圧力をかけ押さえつけるようにしてください。布などで保護して上に乗って体重を掛ける(踏み付ける)ことも圧着につながります。この作業の実施ではがれクレームの発生を大幅に抑えることができます。タイプAの場合は、ゴムハンマーで叩いて凹凸に馴染ましてください。

 

3.施工後の注意 養生時間

施工後、セーフティ・ウォーク™ すべり止めテープの接着力は時間とともに上昇します。(恒久的な接着力まで上昇するのに20℃ で2、3日程かかります。)可能なら施工後3 日間は養生を行って下さい。また、施工後すぐには水がかからないよう注意ください。

 

4.施工可能な床材と施工方法について

一般的に鉄、ステンレス、アルミなどの鋼板面などは裏紙をはがして貼るだけの簡単施工ですが、床材やその表面状態によっては下記プライマーを併用いただきます。施工場所の条件によってプライマーの種類をお選びください。この選定を誤ると3M™ セーフティ・ウォーク™ すべり止めテープがはがれることがありますので重要です。また、セーフティ・ウォーク™ すべり止めテープは必ずプライマーの乾燥後に貼り付けて下さい。

 

5.接着面の準備

レイアウト

レイアウトは、現場の状況によってデザインしてください。

必要箇所に全面貼りするのではなく、右図の様にシートに分割して割り付けます。材料費の節約ができ、また補修時も必要な部分の貼り替え作業だけで済みます。

補修時の作業性を考え、シートの1辺の最大長さは150cm以下、またシート間の作業間隔は15cm以下がおすすめです。

 

カット方法

必要なサイズにカットする場合は、ライナー紙側からカッターをあてるときれいにカットすることができます。

角を丸くカットしておくと、引っかけてめくれることが起きにくくなります。

 

はがしかた

補修時や、間違って貼り付けてしまった場合、すべり止めテープの一端をヘラ状のもので少しめくり、そこを持って床面に対して90°~180°方向にゆっくり引っ張ってはがすようにしてください。

一度はがしたすべり止めテープは、再度使用することはできません。

被着面の材質(木材や密着度の低い塗料など)によっては、表面を損なう場合があります。

 

6.製品の概要と主な用途

 

7.耐久性(貼り替え時期)の目安)

 

8.プライマーの種類と使用方法

3M™ プライマー N-200(鏡面向き耐水性高い)(褐色透明)

ブラシ・ウェス等を使用し、施工面の汚れや油分離型剤の付着物を除去してください。
※一方向に拭くようにすると効果的です。

油分などの除去にはイソプロピルアルコール、MEK などの溶剤が効果的です。

洗浄後は十分に乾燥させてください。

清潔なハケやローラーなどで均一に塗布してください。

プライマー塗布面の材質、表面状態により必要な塗布量は異なります。プライマーのはみ出しを防ぐために、マスキングテープを使うときれいに仕上がります。30~50ml/m²が標準使用量で、1缶(1L)で約20m²の使用量が目安となります。プライマー塗布後、乾燥が必要です。また3M™ セーフティ・ウォーク™ すべり止めテープ貼りつけまでの推奨乾燥時間は標準状態で10分~3時間です。
※標準状態: 23℃、65%RH( 乾燥時間は温度、湿度、塗布量、被着体の表面性などによって異なります。)

ホコリや汚れ、水滴等が付着しないように注意してください。

塗布後24時間以上プライマー乾燥を行った場合は、プライマーを塗り直してください。
※より詳しい使用方法については、別途資料をご請求ください。

※プライマーのはみ出した部分は経時で褐色に変化します。タイプFのプライマーには使用しないで下さい。

 

3M™ 速乾性 クロロプレン系接着剤 EC-1368NT(凹凸面向き耐水性高い)(黄色)

ブラシ・ウェス等を使用し、施工面の汚れや油分離型剤の付着物を除去してください。
※一方向に拭くようにすると効果的です

洗浄後は施工表面を十分に乾燥させてください。
※油分などの除去にはイソプロピルアルコール、メチルエチルケトンやシンナーなどの有機溶剤が効果的です。

清潔なハケやローラーなどで均一に塗布してください。
※原液をハケ等で塗布することも可能ですが、メチルエチルケトンやラッカーシンナーで原液を2~3倍に希釈する事で、薄く均一に塗布しやすくなり、乾燥時の発泡を抑えられる様になります。施工面の表面状態によって凹凸面、染みこみやすい面では希釈したプライマーで2~3度重ね塗りを行ってください。(重ね塗りの場合は、塗布したプライマーの溶剤を揮発させてから重ね塗りを行ってください。)ハケや周囲に付着したプライマーは乾燥する前にメチルエチルケトンやラッカーシンナーなどの有機溶剤で除去してください。

プライマー塗布量は、面の材質、表面状態により必要な塗布量は異なりますが、凹凸面の場合、3~5m²/L、平滑面の場合、8~15m²/L程度です。
※プライマーのはみ出しを防ぐために、予めプライマー塗布面(3M™ セーフティ・ウォーク™ すべり止めテープ施工部の外周部より数mm広めに塗布される事をお勧めします)にマスキングテープを貼られると、きれいに仕上がります。

プライマー塗布後は溶剤成分の乾燥が必要です。乾燥時間は施工時の温度、湿度、塗布量、被着体の表面性などによって異なりますが、通常15分~1時間程度乾燥後、3M™ セーフティ・ウォーク™ すべり止めテープを貼り付けます。乾燥ではプライマー塗布面にホコリや汚れ、水分などが付着しないように注意して下さい。
※塗布前にマスキングテープを貼り付けた場合はプライマーが乾燥する前に剥がした方が接着剤の糸引きが無く剥がせます。

十分に位置合わせしてから、ゴムローラー、ゴムハンマー等を使用して貼り付けます。

冬場等の低温下(10℃ 以下)では、加熱器を用いて3M™ セーフティ・ウォーク™ すべり止めテープと施工面を暖めて下さい。

色が黄色のため、3M™ セーフティ・ウォーク™ すべり止めテープタ イプF(クリア)の施工にはおすすめしません。

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